浪花酒造、三百年の物語。
伝統の「勘」を次世代へ継承し、
革新の知性で「究極の一献」を醸す軌跡。
経営理念
ただおいしいだけではない。日本酒の魅力を伝え、飲むたびに心が躍り、その場の会話が弾む。明日の活力となり、心に深く刻まれる。そんな「体験」としての日本酒を私たちは醸造します。
清掃・検品の徹底こそが、最高品質の土台です。日本酒造りに真摯に向き合い、探究を止めず、より多くの方に日本酒のファンになっていただく。そのために、真面目で正直な想いを一滴一滴に込めています。
約2000年の歴史を持つ日本酒文化を、大阪府阪南市で300年超にわたり受け継いできました。私たちはこの誇り高き文化を後世に伝える使命があります。阪南市の恵みに感謝し、街と共に未来へと成長していきます。
創業の地、大阪・阪南市。
天下の台所を支えた商業の街
大阪は5世紀の難波津(港)から始まり、江戸時代には全国の富が集まる「天下の台所」として栄えました。浪花酒造はこの地で培われた「食」に対する厳しい審美眼に磨かれ、今日まで歩み続けてきました。
和泉山脈の恵み、上質な水源
阪南市は山と海に囲まれた醸造の適地です。和泉山脈から流れる上質な水は、農業や漁業のみならず、我々の酒造りにおける命の源. この類まれな自然環境が、浪花正宗の個性を育んでいます。
浪花酒造の歩み
成子家住宅をバーチャル体験する
各工程の手造りのこだわり
日本酒は米・麹・酵母という"生き物"を扱う芸術です。気候や米の表情を読み取る杜氏の「勘」は、実は極めて緻密なデータの集積。我々はその神業をAI(人工知能)で可視化・解析し、人間の手による「最高精度の再現性」を追求しています。効率化ではなく、より高みへ到達するための、進化する手造りです。
01 掃除について
造り始める前、各工程ごと、そして造り終わりと全ての段階において、毎日欠かさず掃除をしています。
細菌を扱う日本酒製造においては、雑菌汚染による腐造は最も避けたいところの1つです。そういったことが発生しないよう、隅々まで丁寧に掃除を行います。使う道具等も都度洗浄を行い、常に清潔な状態を保っています。
02 水について
江戸時代の創業当初より和泉山脈から湧き出る地下水を井戸から汲み上げて利用。海に近いこともあり、ミネラル分豊富な硬水です。
酵母が元気に育ってくれることで安全に醸造することが可能。創業以来水に手を加えることなく酒造りに使用しており、枯れることなく今日までずっと現役選手です。
03 お米について
大吟醸クラスは兵庫県産の山田錦を使用。「波有手」という商品は、阪南市で作られているお米(ひのひかり)にて醸しています。
阪南市産の古代米で醸すなど、地元のお米を使い醸しています。
04 洗米・浸漬について
1バッチ10kgで決められた時間で全量井戸水で洗米を行います。洗米後、ザルを桶につけて水を吸わせます(浸漬)。
米の種類・硬さ、精米歩合、水温等により吸水時間が変わってきます。杜氏がその時のお米の状態を見極め、厳密に浸漬時間を細かく調整し、決めています。麹の発育・発酵経過等に多大な影響を与えるため、この見極めは機械化が難しい、酒造りの最重要工程の一つです。
05 蒸米について
二重蒸気層の蒸米機で蒸し上げます。
その年のお米の硬軟を”人の目・人の手”で考慮し、蒸気量と蒸し時間を細かく調整し、理想の蒸米に仕上げています。
06 製麹について
丸二日かけて麹を育成するプロセスです。麹は温度が35℃くらいで最も活発になるため、室温も同程度の温度に設定します。
麹の温度変化は激しく機械で完全に制御するのは難しいため、弊社では一晩を通して2〜3時間おきに温度経過を確認し、手入れを実施します。ここに過去の膨大な品温経過データを掛け合わせることで、いつ、どのように手入れをすべきかという『最適な一手』を導き出しています。
代々受け継がれてきた製法に最新のデータ解析を添えることで、育成と生育完了(出麹)の究極の見極めを行い、常に力価の高い(力強い)麹づくりを実現しています。
07 酒母について
安全かつ効率の良い「普通速醸」で酵母の増殖を行っています。酒母の目的は酵母の健全な発育であり、他の菌が入らないよう室温は5℃に設定します。
温度を「上げては、下げる」を繰り返すことで酵母を増やしていきます(約2週間)。この際、日々の品温経過の記録に加え、その時の状貌(表面の泡の状態など)を写真で緻密に記録し、データベース化しています。
毎日の分析・官能評価とこれらの視覚データを照らし合わせることで、どの酒母でも寸分違わぬ理想の状貌へと導き、フルーティーな香りの源泉となる最高品質の酒母の「完全な再現性」を確立しています。
08 仕込み(醪)について
温度制御機能のついた大きなタンクに、蒸したお米、米麹、酵母、水を投入しアルコール発酵を行う日本酒造りの集大成です。20〜30日かけてじっくりと発酵を進めます。
毎日分析を実施し、糖化と発酵の進捗を管理します。ここでは、過去の醪の品温経過とその時の「打ち手(温度操作や混ぜる回数など)」の記録データを最大限に活用しています。米は毎年、硬さや溶け具合が異なりますが、蓄積したデータと照らし合わせることで、どのようなお米であっても理想と同じ発酵経過を辿らせることが可能になります。
この「手造り×データ」による搾りのタイミングの究極の見極めにより、フルーティーでキレが良く、常に安定して美味しい酒質を実現しています。
次の三百年へ。
日本酒の飲用障壁を破壊する。
Destroy the drinkable barriers of Japanese sake
1. くいだおれの街・大阪で事業継続
2. 最適な醸造環境(水・米)
3. 代々受け継がれてきた技術とAIが導く進化
このような恵まれた環境で醸造できることに感謝し、いっそうの日本酒製造に邁進します. また、代々受け継がれてきた文化・伝統をただ守るだけでなく、最新のAI(データ解析)を活用して確かな資産へと昇華させ、次世代へ伝えるべく様々な取り組みを実施します。
電力は再生可能エネルギー(卒FIT電気)を利用し、環境に配慮した酒造りを行っています。
そして、現状の日本酒業界が抱える「そもそも飲まれない(飲用障壁)」という課題を破壊します。伝統の勘とAIを掛け合わせて実現した「誰が飲んでも美味しい究極の酒質」を武器に、日本酒業界全体が盛り上がるような様々な仕掛けを行っていきます。まずは、この環境を提供してくれている地元・大阪府阪南市に愛し、愛されるべく、地元の地での活動を行ってまいります。
① 初心者にも飲みやすい「日本酒」の追求
日本酒の飲用障壁を破壊すべく、「飲みやすさの追究〜探究を重ね、究極を目指す」をモットーに、より多くの方に飲んでいただける酒質設計を行っています。
具体的には、吟醸以上では、青リンゴのようなフルーティーな香りの酵母を使用し、適度に甘味や酸味が調和しつつ後口は爽やかでスッとキレていく、初心者にも飲みやすい日本酒を目指しています。純米・普通酒では、バナナ様の香りのする酵母を用いてすっきりと飲める酒質設計をしています。香りは控えめですが、食事を邪魔することのないおすすめの食中酒として最適で、冷やだけでなく熱燗でも楽しんでいただけます。
いずれの日本酒もクセがなく飲みやすく、日本酒入門に最適な酒質となっています。さらに、この究極の酒質を、毎年気候が変わってもAIのデータ解析によってブレずに完璧に再現し、常に最高の状態でお届けすることをお約束します。
② 大阪・阪南市での酒蔵見学・稲作・酒造り体験
アルコール離れが深刻と言われる中、アルコール飲料全体の消費量に占める日本酒の割合はわずか4%。このままでは日本酒文化が衰退・滅亡してしまいかねません。日本という国名が入っているお酒は、その名の通り國酒であり、日本の文化そのものなのです。
様々な娯楽がある中で日本酒を選んでいただくには、業界側からの歩み寄りが不可欠です。その一環として、弊社は”実体験”に力を入れており、大阪・阪南市での酒蔵見学や試飲体験を積極的に受け入れています。少しでも多くの方に実際に足を運んでいただき、日本酒造りという文化に直接触れていただきたいからです。
造りの期間以外でもイメージを持っていただけるように各工程ごとにDVDモニターを設置し、地元の稲作体験や酒造り体験を通して日本酒造りの面白さ・魅力を伝えていきます。これが、文化を継承する我々の使命だと思っています。
③ 「大酒の街、大阪」を目指す各種イベントの実施
日本酒文化の伝承はもちろん、創業の地である大阪府阪南市がさらに盛り上がってほしいという思いから、毎年11月に必ず新酒お披露目会を実施しています。阪南市観光協会様をはじめ、阪南市の事業者様にも出店してもらい、一体となって盛り上げています。
大阪府の酒蔵が一堂に会する「天満大酒会」にも毎年参加し、弊社のお酒だけでなく大阪の地酒を知っていただきたいと活動しています。
また、2023年には大阪・関西万博2年前を記念して『EXPO酒場阪南店』を弊社で開催しました。国登録有形文化財に指定されている敷地でイベントを開催することで、日本の建築文化等にも触れていただけます。イベントを通して、阪南市、ひいては大阪の魅力を発信することが我々の使命であり、”大酒(おさけ)の街、大阪!”を実現すべく活動しております。
④ 技術力の研鑽とAIによる「匠の技」の資産化
毎年、杜氏が南部杜氏協会の夏季酒造講習会に参加し、最新の技術やトレンドを学び取り日本酒造りに活かしています。
また、酒類総合研究所の酒類醸造講習や日本醸造協会のセミナー等にも積極的に参加し、現状に満足せず、代々受け継がれてきた技術を軸としながらも、日々醸造技術の向上となるよう取り組んでいます。
結果として、全国新酒鑑評会で複数回金賞を受賞するなど一定水準以上の技術力を今でも維持できています。
さらに、杜氏の「勘」や講習で得た最新の知見を、AIを用いてデータ化・資産化することで属人化(その人しか造れない状態)を防ぎ、300年培った技術を確実に次の世代へ継承する基盤を構築しています。
⑤ インバウンド観光受け入れと大阪のお土産製造
日本酒文化の維持・発展を目的として観光客の受け入れも積極的に行っています。関西空港に近いという立地も活かしてインバウンド観光の受け入れも積極的に行っています. 有形文化財の本宅と酒蔵を案内し、実際に試飲をしていただくことで日本酒についてより深く理解していただいております。参加していただいた方の口コミ等で日本酒の飲用習慣が広がっていくことを願っています。
また、弊社はお土産用の日本酒(主に大阪市内)にも力を入れています。旅の思い出に色を添える大阪のお土産品は日本酒文化の伝承の一助となります。お土産品から日本酒好きになっていただくべく、お土産品も同技術を用いて丁寧に醸造しています。
受賞歴
メディア掲載・出演実績
阪南市 VS 泉佐野市
SDGsへの取り組み
お酒だけではなく酒粕も有効活用することで、食品ロスを防いでいる。
蔵見学や田植え・稲刈りイベントを実施し、食育を推進している。
電灯をLEDへと切り替え、省エネを推進している。
各種鑑評会への出品や醸造講習等への参加による技術研鑽を行っている。
創業より受け継がれている技術の維持・伝承を行うことで、産業と技術革新の基盤を創造している。
ふるさと納税に出品したり、阪南市・観光協会・大阪府酒造組合等のイベントに参加するなど、地域や業界団体と連携した取り組みを行っている。
以上のように様々な取り組みを行っておりますが、その根底には「日本酒文化の伝承」と「地域への恩返し」という強い思いがあります。
キッカケは違えど、1人でも多くの方に日本酒の美味しさ・魅力を知っていただき、日本酒文化を世界に誇れるものとして愛していただけるよう、日々精進してまいります。
しかし、これらは全て「圧倒的に美味しい日本酒」であることが前提です。
私たちの理念にある「心を満たす豊かな日本酒」を実現するため、転じて、300年の歴史を持つ手造りの技を永遠に未来へ繋ぐため。私たちはこれからも、杜氏の研ぎ澄まされた感覚と、それを裏付けるAIのデータ解析を融合させた「進化する手造り」にこだわり、一本一本丁寧に醸してまいります。