さて、前回までで、日本酒の吟醸酒までを一通りお話してきました。
今回の記事では、究極の日本酒とも言える、『しずく酒』についてお話します。
これこそ、お酒の芸術品ともいえるものです。
さてここまで、日本酒について一通りはお話しましたが、実はまだ他にも いくつか種類があるのです。
ウイスキーやワインなどと比べると比較的安価な日本酒ですが、じつは日本酒にも、 最高級品にあたるものがあります。
最高級品は大吟醸じゃないのかって? 確かにそうです。 ですが、大吟醸の中の大吟醸と呼ばれるものがあります。
それが、『しずく酒』と呼ばれるものです。
発酵が終わったお米(これを『もろみ』といいます)を絞るとお酒ができてきます。
ところで、ぎゅーっと絞ったあとの残りかすの『もろみ』が、じつは『酒かす』です。 ちなみに、大吟醸の酒かすは、白くてクリームのようにやわらかいので、 スプーンですくえます。
さて、普通の絞り方は先ほども書いたように、しぼり機で圧力をかけて絞るのですが、 『しずく酒』は違います。
この『しずく酒』は、この『もろみ』をつめた布の袋をひもで捧に吊るし、しずくのように自然に垂れてきた部分だけを集めたものなのです。
もちろんこの方法では時間もかかるし、大量に造ることもできません。 浪花酒造でも、毎年数百本しか造れません。
ほんの少ししか作れませんが、その味と香りたるや、お酒の芸術品とさえ呼んでいいほどの感動ものです。
今回までで、日本酒の簡単な説明を説明してきました。
次回では、大手メーカーと地酒メーカーの違い、日本酒の保存方法について 書いていきます。