ー30℃の氷

2021/06/04
by 成子 和弘

アルコール飲料に対する興味から、私はたまにバーに行く。
私がウイスキーを飲む時は、ほとんどストレート(原酒のまま)。

ウイスキーメーカーのブレンダー達は原酒そのものをきき酒、いろいろブレンドし、この味なら消費者に喜んでもらえると考え商品にしている。
それを炭酸水やジュースなどで割ってしまうとそのウイスキー本来の味がわからなくなる。
苦労して作った職人さんやブレンダーさんにたいへん失礼だと思う。
まず1杯はストレートで味わうべきでは?

ウイスキーはどの店でも常温で保管しているが、やっぱり冷えてる方がおいしい。
もちろん、冷やすにはロックにするのが普通。
ただロックにすると溶けた氷で、もとの味が薄まってしまう。

どうすればいいか?
工夫しているバーがある。
なんとー30℃の氷を使っている。
0℃の氷はすぐ溶けるが、ー30℃の氷はグラスのお酒を冷やすが、なかなか溶けない。
つまり原酒を薄めない。
同じ氷でも温度によって違うものなのだととても感心した。

江戸時代から続く地酒蔵の蔵元 成子 和弘

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