【テイスティング編】酒ディロマ二次試験完全攻略①〜タイプ別分類

2024/07/08
by 成子 和弘
酒ディプロマ二次試験攻略

今回からは、テイスティング編として、酒ディプロマ二次試験のテイスティングテストの解説をしていきます。

おかげさまで、筆者は2023年に酒ディプロマを合格することができました。
その経験を活かして、二次試験の攻略法を皆様にお伝えしたいと思います。

なお、本ブログの内容の詳細は、浪花酒造のYoutubeにもアップしておりますので、ぜひご覧ください。
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このブログをお読みいただくと、酒ディプロマ二次試験の難所であるテイスティングテストの概要が理解でき、出題される日本酒のタイプの分類をすることができ、テイスティングの流れを理解できるようになります。

①テイスティングテストの概要

・出題:日本酒4本+焼酎2本

・日本酒のポイント
 アル添か否か、香り系か否か、新酒か古酒か、米は何か

 日本酒の問題では、必ず特定名称酒をきかれます。
 特定名称酒でまず基準になるのが、アル添か否かです。
 アル添酒でないものは純米系になりますし、アル添酒は純米系以外になります。
 ここを間違えると、選択肢も自ずと間違えることになりますので、アル添か否かがまずとても大事です。

 次に、吟醸香が強いか否かです。
 吟醸香が強いものはセルレニン耐性酵母の可能性が高いです。
 酒ディプロマのテイスティングテストでは必ずセルレニン耐性酵母はどれかときかれます。
 ですので、香りがしっかりあるのか控えめなのかも1つの判断基準になります。

 新酒か古酒かは外観で判断できます。
 基本的に、熟成するにつれ日本酒は黄色く着色します。
 ですので、黄色いお酒があればそれを古酒と当たりをつけましょう。

 最後に、お米についてです。
 これはなかなか難しいですが、毎年きかれます。
 ですので、それぞれの酒造好適米からできるお酒の酒質がどのようなものであるかということを、酒ディプロマのテキストを読み込んで覚えておきましょう。
 基本的にテストなので、教科書に書いてあるとおりの酒質のお酒が出題されます。(されないとクレームになりますからね笑)
 ですので、山田錦ならこういう酒質、五百万石ならこういう酒質というのを整理し、本番ではそれに近いお酒を選択するという流れになります。

・焼酎のポイント
 それぞれの焼酎の香りを覚える

 本番のテストでは、焼酎は割ることなくそのまま出てきます。
 つまり、20〜25度の焼酎をテイスティングすることになります。
 なので、本番は焼酎は後回しにしましょう。
 そして、焼酎それぞれで香りに特徴があるので、お酒の弱い方は毎日香りを嗅ぐようにしましょう。
 香りだけであたりをつけることができます。
 それぞれの香りの特徴を整理しておきましょう。

②日本酒の4タイプ

1.セルレニン耐性酵母系(香り系)=CEL

 いわゆる吟醸香のしっかりするお酒
 特に、リンゴのような香りを感じるものがこれに該当します。
 浪花酒造の大吟醸純米大吟醸は、山田錦かつセルレニン耐性酵母を使ってますので、酒ディプロマのテイスティングテスト対策に最適です。
 両方買っていただくと、香り系の理解だけではなく、アル添か否かの判別の練習にもなりますので、一石二鳥です。

2.古酒系

 日本酒業界では、1年以上超過したお酒を古酒と呼びます。
 色づき、味わいも変化します。
 ぜひ熟成や古酒と書いてあるお酒を買って飲んでみて下さい。

3.生酛・山廃系

 一般的には旨みがしっかりあり、ふくよかで酸味もしっかりあるお酒と言われています。(筆者はステレオタイプだと考えていますが)
 乳製品系の味わいもしっかり感じられます。
 透明の生酛か熟成山廃がよく出題されるので、できれば2本買っていただいて飲んでいただくことをお勧めします。
 山廃系のお酒はどれかというのも毎年きかれてますので、特徴を整理しておいて下さい。

4.その他

 上記1〜3に該当しないものをその他としています。
 いわゆる速釀系(生酛・山廃以外)の純米吟醸・吟醸・純米・本醸造がこれにあたります。
 ここで大事なのは、アル添か否かを見極めることです。
 アル添か否かを間違えると、特定名称酒が×になるだけでなく、香り等の選択肢もくるってきます。
 しっかり見極められるように、アル添酒と違うもの(純大↔︎大吟、純吟↔︎吟醸、純米↔︎本醸造)を飲み比べましょう!

ちなみに、2023年は1が1つ、2が1つ、3が1つ、4が1つと各タイプ1つずつ出題されました。
大きく増減することはないと思いますので、上記4タイプをしっかり分類できるようにしましょう。

③テイスティングの流れ

1.外観チェック→新酒か古酒かの判断

 色がついているものは古酒と当たりをつけましょう。
 そして、古酒の方が味が濃くなるので、テイスティングは後回しにしましょう。

2.遠めからの香りチェック→CELか否か

 遠めからでもフルーティーな香りがすれば、それをCELとあたりをつけましょう。
 CELも後回しにしたいので、最後に古酒、その前にCELを飲むという順番にしましょう。

3.近くの香りチェック→吟醸か否か

 ここまでで、少なくとも4本のうち2本はあたりがついています。
 残り2本のあたりをつけるべく、近くの香りをチェックしましょう。
 生酛・山廃系もしくはその他が吟醸か否かを確認するために行います。
 比較的フルーティーな香りが感じられれば吟醸系、香り控えめであれば純米・本醸造系とあたりをつけましょう。

4.実際にテイスティング→アル添か否か、速釀か生酛・山廃系か

 古酒、CEL以外は飲んでみないと最終確定ができません。
 まず、古酒、CEL以外からテイスティングして、アル添か否か、速釀か生酛・山廃系かを判断しましょう。

これらが判断できれば、選ぶ選択肢も自ずと決まってきます。
まずはタイプ別分類に全力を注ぎましょう。

次回は、テイスティングテストでも最も配点の高い香りについて、深掘りしていきます。

ご質問等は遠慮なくコメントください。

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