世界一の長寿産業

2021/05/14
by 成子 和弘

創業200年以上の長寿会社は世界に2000社、その65%、1300社が日本に集中。創業100年以上の会社は世界に8万社、その40%、3万社が日本にある。3万社のうち清酒製造業は700社あり1位だ。その理由のひとつは、清酒製造業は酒税がからむ事業で、簡単に倒産しては困るということで、国からいろんな面で保護されてきたという経緯がある。清酒製造は明治時代から免許制になっていて、いくら大きな資本また政治家とのパイプがあっても参入できなかった。今でも新規の製造免許は取得できない。また海外で日本酒を製造している会社が無いに等しく、海外からの輸入に負けてしまうという事もなかった。ただここ50年、日本酒の需要は落ちる一方で、現在アルコール飲料に占める日本酒の割合は5%しかない。でも、まだまだ1000社近い日本酒メーカーが残っている。これは、厳しい環境下でも長く続いた日本の伝統産業を何としても守ってゆきたいという強い気持ちの表れだと思う。弊社も江戸時代から300年余の歴史がある。もちろん厳しい状況だが、やはり、世界に誇れる伝統があることをもっと発信し、世界中の人達に飲んでもらえるようがんばってゆかねばと考えている。

Comments

No posts found

Write a review