酒造メーカーのイベントとしてよく「きき酒大会」を行なう。ラベルが貼られたお酒5~6種類と、それと同じ5~6種類の酒にA,B,C,D,Eのラベルを貼り、味をみてAからEの酒、どれがどの酒かを当てるゲーム。各メーカーで予選会を行ない、その全国大会などもやっている。こんなイベントに出場する人はほぼ毎日お酒を飲んでいて、味の違いなど簡単にわかると自負している人が多い。ところが今までの経験から言うと、全問正解者は100人にひとり。全問不正解の人も100人に数人いる。ほとんどの人は2~3問しか正解できない。私自身も全問正解の自信がない。お酒の味は、甘味、辛味、酸味、ふくらみ、あとくちのキレなど複雑にからみあって単純ではない。全問正解者に日頃ほとんどお酒を飲まない人もいる。きき酒能力って努力や訓練ではなく、生まれつきの才能かも知れないと感じる。