新着情報

2021/04/01
by 成子 和弘

浪花酒造の新着情報公開

登録有形文化財

2021/06/16
by 成子 和弘

浪花酒造酒蔵と成子家本宅、国の登録有形文化財に指定されている。重要文化財は誰でも知っているが、登録文化財は25~6年前にできた比較的新しい制度なので、まだまだ一般的には知られていない。登録文化財の定義は築50年以上経った建物で、今後重要文化財になる可能性のある歴史的、景観的に貴重な建物のこと。登録申請があった場合、専門家が調査をして指定するかどうか決める。現在全国には約1万3千軒の登録有形文化財があり、都道府県別では大阪府が一番多く765軒ある。見学者の方々にはよく、くぎ1本打つにも国の許可が要るのですねと言われる。重要文化財はそのような制約が多いが、登録文化財はそれほどでもない。ただ、改修や修繕に国から補助金は1円も出ない。国からすれば、文化財という名誉を与えるから重要文化財になるまでしっかり自分のお金で維持管理しろということだ。うちの建物の素材となっている木材は、樹齢が何百年何千年のもの、また非常に珍しい種類の木など、いくら大金を出しても手に入らないものが多い。やはり一番怖いのは火災。消防署も消火設備の点検のためよく見回りに来る。日頃から細心の注意払って守ってゆかねばと思っている。

WAKAZE

2021/06/15
by 成子 和弘

今朝の毎日新聞の「ひと」という欄に、パリの醸造所から日本酒の世界展開を目指す日本人、稲川琢磨(33歳)さんが取り上げられていた。経営コンサルタント会社勤務だったが、ある日すし店で口にした日本酒に魅了され、こんなにおいしいのに、ほとんど海外で流通していないのはもったいないとベンチャー企業「WAKAZE」を設立、日本の酒蔵で酒造りのノウハウを学んだ後、パリの醸造所で日本酒を製造。その酒がパリの日本酒品評会で最高賞受賞。なんと次はアメリカで造りたいと。日本酒の海外輸出、増えているとはいえ現地で造っているメーカーはほとんどない。日本酒メーカーの保守的体質に他ならない。業界外のチャレンジ精神旺盛な若者が、その殻を破って突き進んでいる見本だと思う。国内では凋落一方の日本酒。世界に目を向けると明るい未来がぐっと広がりそうだ。

直売所に来られるお客さん

2021/06/14
by 成子 和弘

スーパーに行けば全国から集められた何十種類ものお酒が並んでいるし、安くて知名度のある商品もいっぱいある。でもわざわざ、うちの直売所に来られるのは、うちのお酒のファンだからだ。本当にありがたい。近所に、地元で人気のある おかき屋さんがある。私も好きでよくに買いに行く。もちろんスーパーには安くて知名度のあるおかき、いっぱい売ってる。でも、地元で捕れた魚を混ぜて焼いているとか、昔から食べ慣れているなどの理由で地元のおかき屋さんに買いに行く。全国的な知名度も無いし安くもないけど、わざわざ買いに来てくださるような魅力をいかに作ってゆくかが一番大事だ。ただ美味しいだけじゃなく、やはりいかに地元に密着した商品を作ってゆくかがポイントだと思う。


波有手(ぼうで)

2021/06/12
by 成子 和弘

浪花酒造から車で南に10分ほどの所に波有手(ぼうで)という地区があり、昔から米作りが盛んだった。地元の中学校教師を定年退職後、波有手で米作りに励んでいた酒好きの先生が3年前、自分が栽培した米でお酒を造って欲しいと弊社に来られた。地酒は地元のお米で作るのが本筋だと思いすぐに承諾した。先生は何十年も教師をしてきて教え子も大勢いるので、その子らにどんどん勧めますとおっしゃった。その米で造った酒、どんな酒になるのか心配したが結構いい酒になった。新製品を作った場合、あらゆる方法でPRしないとなかなか売れないが、さすがに先生の力。先生に勧められてと言って大勢の人が直売所に買いに来られた。地元に密着した商品、やはり地元では口コミで人気になるのだととても感じた。今後も、もっと地元に密着した商品を作ってゆきたい。


たこ焼きに合う酒

2021/06/09
by 成子 和弘

10年前から「たこ焼きに合う酒」と「お好み焼きに合う酒」を製造販売してます。なぜこんな酒を作ったのか?15年前、浪花酒造のすぐそばにたこ焼店がオープン。数種類のソース味や出汁味があり、好きな味のたこ焼きを選べるのが醍醐味。そのたこ焼き店がオープンしてから2~3年経ったある日、酒造り職人たち、仕事が終わったあと、たこ焼きを食べながらうちのお酒を飲んでいたので、私が「たこ焼き食べながらお酒?」と尋ねた。すると「お酒と合うからですよ。」という返事。そうなのか!大阪の地酒が大阪名物のたこ焼きに合うとは、これほど素晴らしいことはない。「たこ焼きに合う酒」という名の酒を出そうと決めました。いろいろ試行錯誤し、ちょっと辛めでキレのあるお酒がどんなソースや出汁にも合うことがわかり発売しました。ラベルデザインも可愛く、全国問屋さんの目にも止まり、その年は年間1万本売れました。その後「お好み焼きに合う酒」も作って欲しいとの要望で、それも製造しています。たこパーのお友に是非「たこ焼きに合う酒」「お好み焼きに合う酒」をどうぞ!

コロナ後の外国人観光客

2021/06/08
by 成子 和弘

コロナ前、外国人観光客が急増していた日本。今は0だが、コロナワクチンの普及に伴いまた復活してくるはず。本格的に戻るのはいつだろう?日本が諸外国と違う点は、なんといっても世界一の治安の良さ。財布を失くしても交番に遺失物届けをしておけば戻ってくる。店員がまばらなスーパーでも積み上げられた商品、誰も盗んでゆかない。レストラン等で自分のカバンを椅子に置いたまま平気でトイレに行く。日本では当たり前の光景だが、諸外国の人にとっては信じられない光景だそうだ。日本文化や日本食が好きで日本に来る観光客も多いと思うが、やはり安心して旅行できるというのが一番の理由だと思う。たぶん外国人観光客の戻りは予想以上だろう。観光蔵もしている弊社とすれば、いかに様々な言語の観光客に対応できるかが問われる。一般には英語対応という認識だが、韓国人、中国人観光客の方が圧倒的に多い。外国語でのあいさつと直売所での接客がちゃんとできるようにしておきたい。


たびのむし

2021/06/05
by 成子 和弘

昨日は、旅行クラブ「たびのむし」さんが、日本酒や日本文化が大好きな方々を連れてきてくれた。お客さん、職業はみんな違うけどとても熱心に見学してくれた。酒造りの経験あるアメリカ人。酒販店でアルバイトの主婦。カメラマン。和風建築士。中でもアメリカ人は日本語ペラペラ、もちろん酒造専門用語を何でも知ってる。こちらが案内するより、お客さんらに教えてもらうことの方が多い。特に昔ながらの建築について私は全くの素人なので、家屋の材質や工法、産地まで教わった。国の文化財に指定されている本宅、酒蔵について、もっと勉強して誰が来られてもちゃんと説明できるようになっておかなければと感じた。

ー30℃の氷

2021/06/04
by 成子 和弘

アルコール飲料に対する興味から、私はたまにバーに行く。私がウイスキーを飲む時は、ほとんどストレート(原酒のまま)。ウイスキーメーカーのブレンダー達は原酒そのものをきき酒、いろいろブレンドし、この味なら消費者に喜んでもらえると考え商品にしている。それを炭酸水やジュースなどで割ってしまうとそのウイスキー本来の味がわからなくなる。苦労して作った職人さんやブレンダーさんにたいへん失礼だと思う。まず1杯はストレートで味わうべきでは?ウイスキーはどの店でも常温で保管しているが、やっぱり冷えてる方がおいしい。もちろん、冷やすにはロックにするのが普通。ただロックにすると溶けた氷で、もとの味が薄まってしまう。どうすればいいか?工夫しているバーがある。なんとー30℃の氷を使っている。0℃の氷はすぐ溶けるが、ー30℃の氷はグラスのお酒を冷やすが、なかなか溶けない。つまり原酒を薄めない。同じ氷でも温度によって違うものなのだととても感心した。

ラインのアカウント登録

2021/06/03
by 成子 和弘

浪花酒造のラインアカウント登録、1ヶ月ほど前から直売所でQRコードを読むことでできるようにしている。来店されるお客さんのうちどれくらいの方が登録してくれるだろうか興味深々だったが、30代40代のお客さんはほぼ全員登録してくれる。しかも、登録の仕方をいちいち説明しなくてもサッと登録される。50代60代の方でも、数人にひとりは登録してくれる。登録のやり方をお客さんのスマホを見ながらていねいに説明しなければならないと思っていたが、全くそんな必要がない。すごいなと改めて感じる。これまでは、お客さんにわざわざ住所を書いてもらい、郵送代を払っていろんな告知しないといけなかった。今は無料で登録者全員に瞬時に送れるようになった。本当にありがたい。今のところ、これといったイベントができない状況だが、イベント企画にどれくらいの方々が賛同してくれるか、それも楽しみのひとつだ。

抗生物質とお酒

2021/06/02
by 成子 和弘

抗生物質とは微生物が生産し、他の有害な微生物の発育を阻害する物質です。約100年前イギリスのフレミング博士が、青カビがペニシリンという薬(抗生物質)を作ることを発見。肺炎、気管支炎、中耳炎、扁桃腺などさまざまな感染症治療の薬として活躍してきました。お酒もカビや酵母という微生物が作ります。微生物を活用するという意味で、大手の酒類メーカー、ビールメーカーも抗生物質の製作また研究開発をしています。私もメルシャンというワインメーカーに勤めていた頃、1年間抗生物質研究所に配属されました。放線菌という微生物に過激な薬品を散布またレーザー光線など照射し、突然変異を起こさせ、より有効な抗生物質を作るという仕事をしていました。しかし実際はそう簡単に効果は出ません。ただ美味しいお酒を造るための酵母開発も、薬品用微生物の開発も作業としては同じことです。今後も清酒酵母の開発がさらに進み、より美味し日本酒が誕生してくると思います。